韓国市場で5銘柄「同時ストップ安」 株価操縦か

韓国の証券市場で5つの銘柄が同じようなタイミングでストップ安をつけた。金融当局は、株価操縦など何らかの不公正取引があった可能性を踏まえ緊急点検に乗り出した。

韓国取引所によると、14日、証券取引市場の上場会社であるパンリム、トンイル産業、マンホ製鋼、大韓紡織など4銘柄と、コスダック上場のドンイル金属など計5銘柄がストップ安をつけた。

先立ってストップ安をつけたパンリムは、午前10時から株価が尋常ではない様子を見せ、その後に急落して11時46分にストップ安。続いて、ドンイル金属が11時57分に暴落しストップ安をつけ、トンイル産業とマンホ製鋼、大韓紡織が昼12時10~15分にかけてストップ安となった。

韓国取引所は、これらの5つの銘柄に対して、15日から売買取引を停止して照会公示を要求した。このうち、△トンイル金属△パンリム△マンホ製鋼など3つの銘柄については、投資注意銘柄(少数口座取引集中)に指定した。

金融監督院の関係者は「これら5銘柄の株価急落に関して、迅速な取引秩序の確立及び投資家保護策を講じている」とし、「不公正取引の可能性が疑われる銘柄については徹底的に調査し、容疑摘発時には不寛容の原則に基づいて厳重措置している」と述べた。

トンイル産業は、新型コロナで株式市場が急落した2020年3月に、3万8000ウォン台で最安値を更新。その後、反転上昇を続けて14日序盤には22万ウォン台の株価を形成した。パンリムの場合、今年初め4000ウォン台半ばで底値をつけて以来、70%以上も上昇した状態だった。

5銘柄の突然の下落原因は、具体的に把握されていない。一部の投資家は、これらの銘柄の株価が数カ月間、着実に上昇してきたという点で「第2のSG事態」を疑っている。

一角では、今回ストップ安をつけた銘柄が、あるオンライン株式投資コミュニティで推薦した銘柄だという話が出ている。当該コミュニティ運営者は、過去に株価操縦容疑で処罰された経緯があることが分かった。

ユ・ジョンファ記者