韓国でETFが急成長、市場規模100兆ウォン超え

上場投資信託(ETF)が韓国国内に初めて導入されて21年、市場規模は100兆ウォンを超えている。

今年1月、1カ月で昨年の1.7倍増加

金融投資協会によると、今月21日基準の国内ETF純資産総額(AUM)は98兆7708億ウォンで、昨年末(78兆5116億ウォン)より20兆ウォン以上増えた。 株式型と債券型ETFの純資産総額がそれぞれ9兆5177億ウォン、6兆6388億ウォン増加し、成長を牽引した。

今年のETFは、どの年よりも急成長を見せている。1月だけで7兆6824億ウォンが急増し、昨年の全体増加分(4兆5936億ウォン)を上回るほどだった。

ETFの商品数も爆発的に増加する傾向を見せている。ETF商品の数は728個で、今年初め(666個)に比べて52個も増えた。毎月平均9つの新商品が発売されたことになる。

ETFは取引所に上場させ、投資家が株式のようにリアルタイムで取引できる商品だ。 2002年に国内ETFが初めて上場して以降、純資産規模の成長率を年平均で計算すれば33%に迫る。

業界はすでに、運用資産残高が100兆ウォンを突破したと受け入れている雰囲気だ。ある資産運用会社の関係者は「公募ファンド市場の低迷の中でETFは著しい成長を見せた」とし、「特に今年は安全資産に対する投資心理が拡大するにつれ、債券ETFに投資家が多く集まったが、今は成長が始まる段階だ」と話した。

ETFの成長要因としては、低い手数料による投資効率性が挙げられる。一般の株式型ファンドの運用報酬が年1~2%ならば、ETFは0.1~0.3%台だ。さらにETFは証券市場に上場されて取引されるだけに、換金性が高い。売買意思を決定した時点と取引が成立時点との間に時間差がないということだ。

ETFは情報の透明性も高い方だ。1日1回公表される基準価格によって取引される一般のファンドとは異なり、ETFは株式のように常に変動する価格に応じてリアルタイムで売買が可能であり、市場状況に即時に対応できる。

しかし、急速に成長するETF市場を巡っては懸念もある。ETF市場の拡大が株式市場の変動性を高め、価格効率性を下げるという指摘だ。ETFは単に情報取引だけでなく、頻繁な差益取引や短期需給などファンダメンタル(経済基礎体力)と関係のない取引が多いためだ。

資本市場研究院のキム·ミンギ研究委員は報告書で「ETF保有資産が増えるほど編入銘柄間の収益率の同調性が強化され、株式の個別銘柄単位ではETF保有比重が大きいほど市場収益率との同調性が増加する」として、「株式収益率の同調化は価格効率性や分散投資効果の側面で否定的な影響を及ぼしかねない」と説明した。

ユ・ジョンファ記者