韓国ウリィカード、脆弱層対象のキャッシングで荒稼ぎ
市場金利が急速に上昇し、脆弱層の借金負担が加重される中で、ウリィカードが彼らを対象にした高金利融資の取り扱いに集中していることが分かった。
カードローン規制後に急増
金融監督院の電子公示によると、今年上半期のウリィカードのキャッシング・サービスの取り扱い実績は2兆9400億ウォンで、前年同期比34%(7400億ウォン)増加した。同じ期間、カードローンの実績は35%減少した。
キャッシング・サービスの増加率が他社に比べて急だという評価だ。同じ期間、BCカードを除いた7つの専業カード会社のキャッシング・サービスの増加幅が4.4%であることを考慮すると、ウリィカードの増加率(34%)は、業界平均の8倍ほどになる。
また、7社のキャッシング・サービス増加額の合計1兆800億ウォンのうち、ウリィカード(7400億ウォン)が占める比重は70%に達する。業界のキャッシング・サービスの増加分の大半を占めているのだ。
カードローンが減り、キャッシング・サービスが増えたのは、カードローンの規制が強化された影響と見られる。カードローンに対する総負債元利金返済比率(DSR)の規制は、今年1月から施行された。
DSRは、借主の年間総負債元利金の償還額を年収で割った割合だ。金融当局は借主が融資を受ける業権、規模などによって決められたDSR比率を越えないように規制している。
今年の初め、カード業界はカードローン実績の減少を懸念し、キャッシング・サービスの金利を割引するマーケティングを展開した。その結果、カードローン規制に引っかかった債務者がキャッシング・サービスの利用を増やすことになった。
低信用者の負担加重
ただウリィカードの場合、カードローン規制による風船効果を踏まえても、上昇幅が急であるというのが大方の見方だ。
あるカード会社の関係者は「DSR規制を考慮しても異例の状況だ」とし、「キャッシング・サービスはほとんど『急銭融資』の形で使われるだけに、脆弱層の利用が多くなるので改善が必要だろう」と述べた。
普通、短期ローン商品であるキャッシング・サービスは、カードローンに比べて信用リスクが大きい。急ぎの資金が必要な低信用者や多重債務者が主に利用しているので、貸し倒れ費用が大きく、高金利で運営されている。
また、延滞率など健全性でも差がある。韓国信用評価によると、BCカードを除いた専業カード会社7カ所のカードローン「1ヶ月以上の延滞率」は平均1.7%だ。キャッシング・サービスの場合2.8%で、カードローンに比べて1%ポイント以上、延滞率が高い。
さらに大きな問題は、ウリィカードのキャッシング・サービスの利用者の大半が法定最高金利に迫る高金利で融資を受けていることだ。
与信金融協会によると、去る6月末基準で、ウリィカードのキャッシング・サービス利用者のうち18~20%金利で融資した借主比重は88%を占める。7社の平均が62%であることを踏まえると、高金利借主の比重が高いと評価される理由だ。
高金利を中心に融資を行った結果、上半期のウリィカードのキャッシング・サービスの収益は615億ウォンで、前年同期(436億ウォン)比41%急増した。
脆弱な借主に対して資金を緊急供給したという点では肯定的だが、必要以上に過度な収益商売をした点と、彼らの利子負担を加重したという批判は避けにくいようだ。
ソ・ジヨン韓国信用カード学会長は「手数料の高いキャッシング・サービスは、主に脆弱な借主が利用するという点を考慮すると、キャッシング・サービスが増えたのは、彼らの金融条件が悪くなったことを意味する」と述べた。
一方、ウリィ金融持株会社は今後3年間、グループ会社と一緒に脆弱層の支援のために「相生共存金融プロジェクト」の推進を計画している。
チョン・テヒョン記者