韓国の私募ファンド「非市場性資産」評価でガイドライン
韓国では来年から、私募ファンド運用会社は市場価格のない非市場性資産を少なくとも年1回、評価しなければならない。運用会社が評価会社に提供すべき情報も具体化される。
適正価額「評価不透明」指摘受け
金融監督院と金融投資協会は20日、「非市場性資産適正価額評価ガイドライン」を制定したと明らかにした。
非市場性資産とは非上場株式、私募社債、メザニン、トータル・リターン・スワップ(TRS)をはじめとするオプション類などだ。2019年までに立て続けに発生した私募ファンドの償還停止問題では、当該ファンドにこれらの資産が多数、組み込まれていた。
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ガイドラインは来年1月1日から施行される予定。
現行の制度上、ファンド編入資産のうち市場価格がない資産は運用会社が適正な価格を自己評価しなければならないが、評価方法及び手続きに対する具体的な指針がなかった。
金融監督院は「運用会社の評価過程が不透明だという指摘がある」とし、「これを解決するために業界とタスクフォース(TF)を構成してガイドラインを制定した」と明らかにした。
これから私募ファンドの編入資産は、原則として年1回以上、周期的に評価する必要があり、重要事件の発生時には随時評価しなければならない。
公募ファンドとは異なり、私募ファンドは法令上、評価サイクルに対する定められた原則がなかった。公募ファンドは毎日資産を評価し、基準価格を算定・公告・掲示しなければならない。
金融監督院は「ガイドラインを通じて運用会社の評価過程の透明性を改善し、評価業務の効率性を高め、適正価額に対する信頼性と市場認識を高める」としている。
チョン・テヒョン記者