サムスン証券、配当を大幅増額か…好業績「1兆ウォンクラブ」目前

韓国の主要上場証券会社の株価が上昇傾向を見せている。過去最高の実績で「1兆ウォンクラブ」入りを目前に控え、年末配当に対する期待が高まったためだ。

年末配当に期待、株価急上昇

サムスン証券の今月9日の終値は、年明け(1月4日)から17.9%高の4万8100ウォンを記録した。同期間、総合株価指数(KOSPI)の上昇幅がわずか0.6%だったのとは対照的だ。

同期間、NH投資証券も15.6%上昇した。大信証券やユアンタ証券、メリッツ証券などもそれぞれ58.4%と48.3%、30.6%ずつ上がった。

金融業界では、証券会社が今年第3四半期まで、過去最高の業績を示した中、年末の1株当たり配当金(DPS)の増加が予測されたことによる影響だと分析している。

配当期待が最も高いのはサムスン証券だ。サムスン証券の場合、株主還元として毎年、配当性向を向上させているだけに、今年は昨年より高くなる見通しだ。

金融情報会社であるエフアンドガイドが証券会社のコンセンサスを収集して予想したサムスン証券の今年のDPSは、前年比74.1%増の3830ウォンだ。

大信証券のパク·ヘジン研究員は「3四半期連続3000億ウォンに近い純利益を記録し、年間利益が1兆ウォンに迫るだけに、配当の増額も予想される」としながら、「特に、サムスン証券は配当の継続的な引き上げを強調するため、DPSが予想を上回る可能性もある」と予測した。

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イーベスト証券のチョン·ベスン研究員も「株価連携証券(ELS)の早期償還が持続的に行われれば、第4四半期のトレーディングおよび商品損益も良好になると思う」とし、「予想できる配当収益率は7%を上回る」との見通しを示した。

NH投資証券のチョン·ジュンソプ研究員も「配当性向が少し落ちる(38.7%→35.6%)と仮定しても、DPSは3700ウォン(配当収益率7.89%)になる」とし、「主要な証券株の中で最も高い配当収益が予想される」と述べた。

NH投資証券も同様に、DPSの上昇が見込まれている。エフアンドガイドによると、NH投資証券のDPS推定額は前年の700ウォン比30.7%増の915ウォンだ。

また、メリッツ証券など主要な証券会社も、株主還元政策を地道に実施している上、好業績まで記録しただけに、配当収益率が増加するものと見られる。

韓国金融持株の主要子会社である韓国投資証券も、今年第3四半期までの利益が前年同期比で実に186.2%急増し、持株会社の配当期待感を高めている。

キウム証券や未来アセット証券は現在、株価においては弱含みだ。しかし、前向きな業績が続くだけに、年内反発の可能性があるとの見方が優勢だ。

KB証券のカン·スンゴン研究員は「来年、証券会社の利益が減少する可能性もあるとしても、配当収益率面の魅力を考えると、株価の下方硬直性を十分に確保できるとみられる」と分析した。

アン・ソユン記者