韓国の保険業界、生・損保で明暗…純利益、生保は2割減

今年、韓国の保険業界は、生保と損害で明暗がクッキリと分かれた。

金融監督院によると、過去3四半期の生保の当期純利益は2兆9437億ウォンで、前年同期から20.3%(7478億ウォン)縮小したことが分かった。

金利・為替レート変動など影響

保険料収益の減少などで営業損益が悪化し、債券価格の下落によって運用益も減少した影響だ。

一方、損保は同期間、当期純利益を昨年の3兆9390億ウォンから今年4兆8175億ウォンへと22.3%(8785億ウォン)拡大させた。

金融監督院は、損保の長期保険で損害率が低下し、為替レートの上昇で外貨換算利益が増加したことで投資営業利益が拡大したと評価した。

保険営業でも業圏間の差が鮮明に現れた。生保の過去3四半期の収入保険料は77兆6871億ウォンで、前年同期(82兆2417億ウォン)比で4兆5546億ウォン減った。保障性保険と退職年金の販売は増加したが、貯蓄性保険と変額保険が減少した影響だ。

同期間、損保の収入保険料は78兆6437億ウォンを記録した。長期保険、自動車保険、一般保険、退職年金など全種の元請け保険料が均等に成長し、収入保険料が前年同期(73兆3878億ウォン)比で5兆2559億ウォン増加した。

「先制的な資本充実を」金融当局

収益性の部門でも損保の改善が著しい。今年第3四半期まで損保の総資産純利益率(ROA)、自己資本純利益率(ROE)はそれぞれ1.75%と15.21%で、前年同期比0.25%ポイント、4.01%ポイントずつ改善した。

生保のROAとROEはそれぞれ0.41%、5.84%だった。ROEは0.49%改善したが、ROAは0.09%ポイント悪化した。

金融監督院の関係者は「第4四半期には金利・為替レートなどの金融市場環境が多少安定したが、景気後退の懸念などで、今後の収益性改善の行方は不透明だ」とし、「変動性の増大及び不動産景気の悪化など、内外の経済条件の変化によるリスク拡大の可能性に備えなければならない」と述べた。

また、「財務健全性の脆弱懸念がある保険会社を中心に、損失吸収能力の向上を誘導し、常時監視を強化する一方、先制的な資本充実も誘導する」と述べた。

パク・ジンヒョク記者