韓国カード会社、調達金利「急上昇」の見込み

韓国カード会社が発行した社債の約半分に当たる33兆ウォンが、来年中に満期を控えている。これまでは低金利下での社債発行で調達コストを低減していただけに、今後は大規模な追加支出が避けられない見通しだ。

利子費用増加、9000億以上

与信専門金融会社の債券発行の現状を考慮すると、来年の利子費用が今年より1兆ウォンほど上昇する可能性があるという分析もある。

金融監督院の電子公示によると、今年の第3四半期のカード会社の社債の平均残高調達金利は2%台だ。

調達金利が最も低いのはウリィカード(1.98%)だった。続いて△ロッテ・新韓カード=2.10%△ハナ・現代カード=2.11%△KB国民カード=2.13%△サムスンカード=2.31%の順となっている。

与信専門金融会社の社債利回りは今年に入り、6~7%台まで急騰した。それにも関わらず平均残高金利が2%台と低い理由は、1~2年前に発行した債券のおかげだ。比較的低金利で発行した債券が、平均調達金利帯を下げたのだ

過去数年間、カード会社は借換金利の下落によるコスト削減を享受した。2009年から昨年まで10年以上にわたり、新規発行債の金利を満期償還分より、概ね低く抑えられたからだ。

これこそが、度重なる加盟店の手数料率の引き下げの中でも、業界が外型的な成長と収益創出に成功することができた理由だ。

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しかし、比較的低金利で発行した社債の満期償還が来年を起点に相次いで到来し、カード会社の営業条件も急速に悪化する見込みだ。

韓国信用評価によると、上半期のカード会社債残高73兆ウォンのうち45%(33兆ウォン)が来年中に満期を迎える。新規発行債券と満期償還分の金利差が現在の4.07%水準を維持すると仮定しても、来年の年間利子費用は今年に比べて約9400億ウォン増加すると推定される。

収益性の減少よりも懸念される点は、資産の健全性も悪化する恐れがあることだ。調達金利が持続的に上昇した場合、これを保全するために高リスク商品を扱う要因が拡大する可能性がある。

ソ・ジヨン韓国信用カード学会長は「最も懸念される点は、借換時に発生する利子費用が増加する点だ。これは結局、収益性の低下につながる可能性が高い」とし、「さらに収益性を高めるために無理なリスクを負う場合、健全性の悪化も懸念される状況だ」と述べた。

実際、健全性の先行指標である延滞転移率が上昇傾向を見せている。韓国企業評価によると、延滞転移率が今年上半期以降、カードローンを中心に急速に上昇している。

延滞移転率は、当該月の未延滞借主が2カ月後、延滞期間30日以上60日未満に進入する割合を意味する。この数値が高いほど、長期延滞につながる可能性が拡大したと見なされる。

チョン・テヒョン記者