韓国の貯蓄銀行、融資を絞り込み…半年で残高3兆ウォン減

韓国の貯蓄銀行で、融資のハードルが高くなっている。昨年、高金利基調が続き、リスク管理や収益性確保の観点から融資を実行しにくくなった。

受信金利の上昇が影響

金融監督院の金融統計情報システムによると、今年の第1四半期、貯蓄銀行79社の融資残高は113兆1608億ウォンと集計された。昨年第3四半期の116兆2464億ウォンに続き、昨年末には115兆220億ウォンと、半年にわたり持続的に減少したことが分かった。

直前四半期比で残高が減少したのは2014年以来、初めてだ。特に半年で3兆856億ウォン減って、庶民資金供給という業圏本来の機能が弱体化した様子だ。

家計向け融資と企業向け融資が共に減少した。貯蓄銀行中央会によると、今年の第1四半期に中金利信用融資を扱ったのは31社で、昨年第3四半期の34社から3社減った。同期間に3億ウォン以上の家計向けの信用融資を実行したのも33社から32社に減った。

企業向け融資の場合、当該期間で最も規模が減った対象業種は卸・小売業で、5700億ウォン減少した。続いて△建設業5000億ウォン△不動産業4800億ウォンなどとなっている。

最近、受信金利の上昇、延滞率の悪化などリスクが大きくなると、融資の間口を狭めたと解釈される。

特に昨年の下半期、レゴランド発の流動性萎縮の余波で銀行圏に資金が集中する現象が見られた。これに貯蓄銀行圏は定期預金金利を上げることで対応した。結果的に業界定期預金の平均金利は、△昨年9月末の3.86%△10月末の5.40%△11月末の5.53%△12月末の5.37%などと、上昇傾向を見せた。

反面、融資金利の場合、法定最高金利などに抑えられ上昇に限界がある。預貸マージンの減少など、収益性と健全性を考慮して融資の敷居を高めたのだ。

高金利の余波で、多重債務者など脆弱借主を中心に不良債権化リスクが大きくなったことも融資を増やすのに負担になった。今年第1四半期の業界総延滞率は5.1%で、昨年第3四半期の3.0%比2.1%ポイント急騰した。

ある貯蓄銀行の関係者は「融資が減ったのは、昨年の受信金利の急騰が主な原因だ。市中銀行と違って貯蓄銀行は法定最高金利の影響で受信金利引き上げ分だけ融資金利を上げられないため、融資を減らすしかない状況だ」と話した。

続けて「融資を増やせないのに、むしろ利子費用だけ増えるから受信を調節したのだ」と付け加えた。

チョン・テヒョン記者