韓国のOK・ウェルカム金融、貸金業の整理速度を調節
貸金業の整理が義務付けられているOK金融グループとウェルカム金融グループが、資産整理の取り組みを遅らせている。このほど韓国の金融当局から優秀貸金業者に選ばれたこともあり、当分は貸金資産を維持する見通しだ。
金融委員会によると、OK傘下のアプロフィナンシャル貸付とウェルカム傘下のエニワンキャピタル貸付およびウェルカムクレディライン貸付は8月、それぞれ庶民金融優秀貸付業者に選定され、銀行からの資金調達が可能になるなどのインセンティブを得ることとなった。
OKとウェルカムの両金融グループは2014年、貯蓄銀行を買収する際、金融当局に「貯蓄銀行健全経営および利害相反の防止計画」を提出した。2019年までに貸金融資残高の40%を整理し、24年までは貸金業の資産を完全に清算するという内容が骨子だ。
両社グループは2019年までに、金融当局と約束した40%の貸付資産の縮小計画を履行している。2018年末の時点で、OK金融グループとウェルカム金融グループの貸金融資残高はそれぞれ1兆7846億ウォンと4867億ウォンで、買収直前(2兆7579億ウォン、7788億ウォン)に比べそれぞれ35.2%、37.5%減少した。
ただ、両グループは2019年以降、資産整理の速度調節に乗り出した模様だ。買収後、毎年8%程度の貸付資産を縮小してきた両社は整理速度を落とし、2024年まで貸金業を維持する計画である。
2018年末に1兆7846億ウォンだったOK金融グループの貸付資産は、2019年に1兆5207億ウォン、昨年は1兆5026億ウォンとなっており、資産整理の速度はかなり落ちた。
ウェルカム金融グループの場合、2018年末に4867億ウォンだった貸付資産が、2019年に4203億ウォン、昨年は3236億ウォンに減少した。
系列会社別ではウェルカムクレディライン貸付の貸付残高が2019年の1610億ウォンから昨年は646億ウォンに大幅に縮小した。しかし同期間、エニワンキャピタル貸付の貸付残高は2593億ウォンから2590億ウォンへと小幅な減少にとどまった。
OK金融グループの関係者は「ミズサラン、ワンキャッシングなど貸金会社を廃止し、2019年の目標値を完了した」としながら、「撤退時期の2024年以前までは目標値はないので、資産を維持しても問題ない状況だ」と述べた。
またウェルカム金融グループの関係者は「2019年までにほぼ半分まで減らした状況で、さらに減らせば組織維持自体ができない」とし、「日程に合わせるための整理作業も進める計画だ」と述べた。
営業維持は問題ないが、資産を増やしてはいけない
これに関連して、金融当局は営業を続けることには問題がないが、貸付資産を増やしてはならないという立場である。
金融委員会の関係者は「該当する貸金業者は条件を満たし、庶民金融優秀貸金業者に選ばれた」とし、「貸付資産を増やすのではなく、貯蓄銀行の買収当時の約束どおりに2024年までに貸付資産を整理しなければならない」と述べた。
パク・ジンヒョク記者