韓国ネット銀行、住宅ローンの非対面営業の限界に直面
韓国のネット銀行が野心的に発表した住宅担保ローン商品が、非対面化の限界にぶつかり、市場での定着に苦労している。
1日平均40億ウォン未満
カカオバンクが12日までに公開した資料によると、先月末現在の住宅担保ローンの累積約定金額は約1100億ウォンと集計された。先月22日の発売後、28日の営業日で計算すると、1日平均40億ウォンに満たない販売高だ。
カカオバンクの住宅担保ローンは、チャットボットの対話型インターフェースを適用し、書類提出、融資審査、実行まで非対面で進められる便宜性を備えている。
また、需要確保のため、年末までに住宅担保ローンを実行した顧客に対する繰上返済手数料を全額免除する恩恵を加えた。大半の銀行は、住宅担保ローンの早期返済の際、融資金の最大1.5%まで繰上返済手数料を課す。
世間の注目集めに成功したカカオバンク住宅担保ローンは、この1カ月間の累積金利・限度照会件数が7万件を超えた。しかし、カカオバンクは殺到した融資需要を全て消化できなかった。対面方式が避けられない部分での物理的限界を越えられなかったためだ。
カカオバンクは住宅担保ローン実行のための所有権移転登記の過程を、完全に非対面化することは難しく、協力している司法書士に代行を依頼する方式を取った。司法書士が住宅担保ローン処理のため、直接顧客の引っ越し現場を訪問するシステムだ。
司法書士の人員が限られているため、カカオバンクは1日の住宅担保ローンの受付量を制限している。正確な1日制限量は公開していないが、業界は累積約定金額と首都圏アパートの住宅担保ローン1件当たりの平均融資の金額を考えると、約100~150件にとどまると推計している。
ある金融界の関係者は、「地域情報共有ウェーブサイトなどオンラインコミュニティに掲示されたネット銀行の住宅担保ローンのレビューを見ると、申請が早く締め切られる場合が多い」とししながら、「融資を素早く実行させるために、『オープンラン(店舗がオープンするやいなや駆けつける行為)』を推薦する書き込みもある」と述べた。
続けて、「カカオバンクが住宅担保ローンの取扱額を増やすため、アパートの価格制限と融資限度を引き上げたが、需要をこなせないシステムが改善されない限り、成長に限界があるだろう」と付け加えた。
ケイバンクも
さらに、ケイバンクも住宅担保ローンの取り扱いにおいて、100%非対面化のハードルを越えられず、制限された営業を展開している。
ケイバンクは2020年8月、銀行圏で初めて非対面の住宅担保ローンを発売したが、融資の形だけで運営している。該当商品の発売当時、ケイバンクは新規アパート購入のための融資商品も発売する予定だと明らかにしたが、1年8カ月が過ぎた今まで具体的な計画を発表していない。
ある金融業界の関係者は、「販売会社の立場から言うと、住宅担保ローンは信用貸付より信用リスクを減らし、資産を簡単に増やせる商品だ」としながら、「預貸マージンの拡大が急がれるネット銀行が注目する市場だ」と説明した。
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同関係者は「非対面の住宅担保ローンは顧客ニーズと方向は一致するが、対面が避けられない過程での物理的限界が不完全なのが事実だ」とし、「インターネット銀行が計画している共同住宅、オフィステルなど住宅担保ローン領域を拡張するためには、非対面の限界克服の解決策を講じなければならない」と付け加えた。
アン・ソユン記者