韓国のマイデータ事業、政府の対応遅れで保険サービスで混乱
韓国政府の金融委員会が、マイデータ事業主に法人保険代理店(GA)を含めると明らかにしてから1年が過ぎたが、いまだ何の消息もない。問題が解決されず、プラットフォーム事業主らは、関連サービスを縮小、制限された形でのみ運営している。
金融界が21日までに公開した資料によると、カカオペイは今月28日に開催される定期株主総会の案件として、保険代理店業を事業目的に追加する案を除外することにした。当初、保険代理店業を後払い決済や与信業務などと一緒に事業目的に追加する計画だったが、保険代理店業だけを議論から外した。
マイデータ事業主、GA設立できず
現行の保険業法上、マイデータ事業主と電子金融業者はGAを設立することができない。金融当局が関連規定を見直さなければ、インシュアテックなどのプラットフォームは、マイデータ事業主のライセンスを保有していても、保険事業に活用するのは難しい。
これを受け、金融当局は昨年初め、プラットフォームを活用した金融サービスの革新支援策を通じ、マイデータ事業主や電子金融業者に対し、GAライセンスを認めると発表した。しかし、まだ足踏み状態だ。
金融当局が昨年9月、プラットフォームの保険比較サービスを広告ではなく仲介行為と規定し、プラットフォーム事業主はより苦しい状況に置かれた。金融委は、保険代理店業を登録せずに仲介する行為は不法だと判断した。
すなわち、マイデータ事業主は保険代理店業を登録しなければ、保険比較・推薦サービスを提供できないだけでなく、保険代理店業登録も滞っている。
迂回募集、広告形式に限定
このような状況のため、ビックテックとフィンテック企業は子会社としてGAを設立し、迂回して保険を募集したり、広告の形で制限されたサービスだけを運用したりしている。
実際、インシュアテック社のボマップは昨年、主力だった保障フィッティング(保険比較・分析・推薦)で商品推薦を中断した。現在は保障分析と商品加入を別々にしており、保険に加入するためにはアウトリンクを通じて保険会社のホームページに移動しなえればならない。
カカオペイとその子会社であるKP保険サービスも、自動車保険料比較サービスを中止し、単純な羅列方式で商品を紹介するだけだ。
業界では金融当局の措置が遅れ、マイデータ事業の趣旨が薄れていると懸念している。消費者がプラットフォーム1カ所で自分の金融情報を分析し、オーダーメードのような商品の提案を受けられるように導入したマイデータサービスが、規制によって行き詰まり、かえって過程が複雑になっているという指摘だ。
あるインシュアテック会社の関係者は、「GA登録が認められれば、現在、保険分析と加入を別途にするなどの手続きを縮小できると期待している」としながら、「昨年、法を改正してくれると言ってから知らせがなく待っている状況だ」と述べた。
パク・ジンヒョク記者