韓国銀行の不良債権比率、2四半期連続で増加
韓国の銀行の不良債権比率が2四半期連続で増えた。貸倒引当金の積立率も過去最高を記録した。金融監督院によると、韓国の国内銀行では今年第1四半期末時点で、3カ月以上延滞した不良債権比率は0.41%で、前四半期と比べ0.01%ポイント上昇した。
2021年から新型コロナ金融支援の効果で減少傾向を見せていた不良債権比率が、2四半期連続で上昇したのだ。
家計与信、悪化鮮明
同期間、不良債権は10兆4000億ウォンで、前四半期から3000億ウォン増加した。規模別では企業与信8兆2000億ウォン、家計与信2兆ウォン、クレジットカード債権2000億ウォンの順となっている。
今年第1四半期に新規発生した不良債権は3兆ウォンを記録した。企業与信の新規不良債権は1兆9000億ウォンで、前四半期から4000億ウォン減少した。しかし家計与信の新規不良債権が前四半期から3000億ウォン増加した1兆ウォンを記録した。
同期間、不良債権の整理規模は2兆7000億ウォンで、前四半期から1000億ウォン程度増加した。整理方式別には焼却・売却が1兆3000億ウォン、与信正常化9000億ウォン、担保処分4000億ウォンなどだ。
与信部門別の不良債権比率は企業与信で不良債権比率が0.5%を記録し、前四半期から0.02%下落したことが分かった。
大企業与信は0.38%で小幅下落した反面、中小企業与信が前四半期より0.04%ポイント上昇した0.57%を記録した。
家計与信の不良債権比率は0.23%で、0.05%ポイント増えた。住宅担保ローンの不良債権比率は0.14%で0.02%ポイント上昇し、その他の信用融資は0.45%で0.11%ポイント増えた。クレジットカード債券の不良債権比率(1.20%)は0.29%ポイント上昇した。
家計向け融資において不良債権が発生し、国内銀行が積み上げている貸倒引当金も増えた。第1四半期基準の貸倒引当金残高は約24兆ウォンで、前年同期(19兆6000億ウォン)比で22.5%も増加した。
国内銀行の貸倒引当金の積立率は前四半期末比2.7%ポイント上昇した229.9%で、過去最高水準を更新した。積立率は総貸倒引当金の残高を不良債権金額で割った割合だ。積立率は2021年165.9%を記録した後、昨年末には227.2%まで垂直上昇した。
金融監督院関係者は「今後、内外経済の不確実性および高金利への憂慮などを勘案し、不良債権拡大の可能性に先制的に備える必要があるだけに、銀行の十分な損失吸収能力の拡充を持続的に誘導する計画だ」と話した。
また「予想損失モデル点検や特別貸倒準備金導入など制度改善も支障なく推進し、脆弱部門に対して不良債権増加及び償・売却など整理推移を綿密に点検し積極的な管理を推進する予定」と話した。
パク・ジンヒョク記者