KB金融「生保2社体制」を維持…1社1免許、規制緩和で

KB金融持株傘下の2つの総合生命保険会社(KB生命とプルデンシャル生命)が来年も、それぞれの営業を続ける見通しだ。金融当局および保険業界が先週末までに公開した資料を総合すると、KB生命とプルデンシャル生命は、いずれも来年度の事業計画に両社間の統合案を遂行しないという。

損保も含め「初の3社」

KB金融は2022年以降に両社の統合を計画していたが、状況が変わったのは、昨年末からだった。韓国の金融当局が保険業の競争力の強化対策の一つとして「1社1ライセンス(一つの会社に一つの保険業免許を付与する制度)」の緩和を検討し始めたからだ。

高承範(コ·スンボム)金融委員長は3日、各保険会社の最高経営責任者(CEO)との懇談会を通じて「1社1ライセンス」に対する規制緩和に言及し、分離運営に対する期待感はますます大きくなった状況だ。同日、金融委員会は商品・チャンネル・顧客別に十分に差別化する事業モデルなら「1社1ライセンス」の原則を緩和できる具体的な基準を設けるとの計画を発表している。

KB金融も分離運営に重きを置いている様子だ。各保険会社が持っている特性が違うので、KB生命とプルデンシャル生命の間の統合よりは、別途で運営した方が有利との判断だ。実際に、KB生命は外部販売チャンネルであるバンカシュランス(銀行内の保険販売)と法人保険代理店(GA)に、プルデンシャル生命は、内部の販売チャンネルである「ライフプランナー(専属のアクチュアリ―)」にそれぞれ強みを持っている。

金融委の保険課の関係者は「保険会社が1社2ライセンスの趣旨に合わせて事業戦略を示せば、さまざまな可能性を検討して判断してみるということだ」としながら、「デジタルや少額短期など特化保険会社に対してのみ規制を緩和するという意味ではない」と述べた。

一方、これまで金融当局は、総合保険会社のライセンス発給に消極的だった。2013年、教保ライフプラネット生命を皮切りに、キャロット損害保険(2020年)、カカオ損害保険(2022年予定)など、保険会社のライセンスを許可した事例は全てネット専業会社や、特定のチャネルのみ運営可能な保険会社だけだった。

仮に、KB生命とプルデンシャル生命が分離運営される場合、一つの金融持株が三つ(KB生命、プルデンシャル生命、KB損害保険)の総合保険会社ライセンスを持つ初の事例になる見通しだ。

パク・ヨンジュン記者