韓国の貸金業界、フィンテックと接近…オンライン進出秒読み

近いうちにフィンダ、フィンセットなどのフィンテック企業のプラットフォームで、消費者金融の商品を見ることができる見通しだ。これまで遅れていた消費者金融とフィンテックとの調整が大詰めの段階に差し掛かっている。

現在、貸金業界はフィンテックのプラットフォームとの提携を推進している。交渉が円滑に進めば、今月末にはフィンテックを通じて消費者金融の商品の推薦が受けられるようになる。

信用供給の萎縮に備え

金融委員会は今年7月、庶民金融として優秀(有益)な貸金会社を選定し、オンライン融資プラットフォームを通じた仲介、銀行からの借り入れ、総資産限度の緩和などインセンティブを与えると発表した。法定最高金利の引き下げ施行による、貸金業界の信用供給の萎縮などに備えた措置だった。

関連記事:韓国金融当局の規制強化で「闇金流入」増加の懸念

優秀な貸金会社は、金融関連法令の遵守と信用度の低い信用者の信用融資の実績などを総合的に考慮し、計21社が選ばれた。選定基準は、金融委に登録された貸金会社のうち、◇ここ3年間、違法な事実がなく◇信用度の低い人向けの信用融資の割合が70%以上、または100億ウォン以上◇ここ1年以内に選定を取り消した事実がない会社が対象となっている。

今年9月からプラットフォーム上での消費者金融の商品の仲介が本格的に許可された。これまで、フィンテック企業のプラットフォームに消費者金融の商品が登録されたことはなかった。電算網構築と融資の広告規定などの問題で提携が遅れたというのが業界の説明だ。

デジタルへの転換が活発なほかの金融業界の場合、オンラインでの連携が容易だったが、技術面で比較的に遅れている貸金金融の特性上、時間がかかった。また、貸金業界の融資については、広告規定が異なるためページを別に構成しなければならないなどの問題もあった。

消費者金融の商品の仲介に参加する企業としては、フィンセット、フィンマート、ティムウィンク、SKプラネットなどの名が挙がっている。当該企業は今年7月から庶民金融の優秀な貸金会社の商品を仲介するために、金融商品の販売代理仲介業登録を準備しており、フィンダの場合は、今年9月に登録を終えたことが確認された。

優秀な貸金会社のみ

原則的にオンライン方式でのみ、融資の商品を仲介する会社は、貸金仲介業を兼業できない。ただし、金融委は庶民金融の優秀な貸金会社の融資を代理・仲介する場合に限って例外的に認めた。

関連記事:「差別的規制、修正すべき」韓国の貸金業、利用者半減

貸金業界はプラットフォーム参加で販売チャンネルを増やし、消費者接点を拡大できるものと期待している。

ある貸金業界の関係者は「優秀な貸金会社の選定とプラットフォーム参加許容などの規制緩和は歓迎すべき部分」としながら「現在、会社別に協議中であり、早ければ12月末か遅くても来年1月まではフィンテックに広告が掲載されるだろう」と述べた。

パク・ジンヒョク記者