ベトナムが韓国系生保の激戦地に
新韓ライフは25日、初の海外法人であるベトナム法人(SHLV)を正式発足させ、営業を開始した。2015年6月にベトナム・ハノイに現地事務所を設置して以来、現地市場の調査とベトナム金融当局との協力事業などを続けてきた。昨年2月にはベトナム財務省から、現地法人の設立認可を獲得した。
大手各社、成績良好
新韓ライフのベトナム法人は、初期市場への参入と安定的な定着のため、保険代理店(GA)の提携を通じた対面チャネルと、若年層をターゲットにしたデジタル・チャネルなどを中心に営業を開始する予定だ。
新韓ライフはベトナムに先に進出したグループ会社である新韓銀行と新韓カードとのシナジーを通じて、バンカシュランスなどによる販売チャネルを拡大していく計画だ。
ベトナムは韓国保険会社の関心が集中している市場だ。ハンファ生命は2009年4月にベトナムで現地法人の営業を開始し、未来アセット生命は2018年にフランスの生命保険会社であるプレボア生命の現地法人株式を50%取得する形で進出した。教保生命も持分投資などの方法でベトナムへ進出を模索している。
韓国の保険会社の狙い通り、ベトナムに進出した結果は良好だ。ハンファ生命のベトナム法人は昨年第3四半期、累積162億ウォンの当期純損益を記録した。2020年末基準では116億の純利益を出した。収入保険料は2009年16億ウォンから20年1714億ウォンへと100倍以上増えた。昨年第3四半期には前年同期と比べて143億ウォン増加した1378億ウォンを記録した。
成長の秘訣と言われているのは、現地化戦略だ。ベトナムの文化や情緒を考慮し、市場の状況に合わせて営業できるよう、現地の人を多く採用して、営業組織の効率を高めたという説明だ。今年でベトナム営業を開始して14年目に入ったハンファ生命は、大都市地域に直営店、地方の城の地域に専属GAを中心とする全国140余りの営業網を構築した。
主力は貯蓄型
ベトナムでは対面営業であるアクチュアリ―を通じたチャンネルが人気だ。なかでも、バンカシュランスが急増する傾向を見せている。銀行は伝統的な業務以外の収益源を確保するために、中小型保険会社はアクチュアリ―を通じたチャンネルで競争が難しいため、バンカシュランスに関心を示しているからだ。
未来アセット生命のベトナム合弁法人である「未来アセットプレボア生命」は、2018年=11億ウォン、2019年=14億ウォン、2020年=14億ウォンの純利益を出し、黒字を出し続けている。ベトナムの大手銀行のひとつであるNCB銀行とも提携を結び、バンカシュランス営業に力を入れた。ベトナムに構築された未来アセットグループのインフラを活用した商品販売も増やした。
バンカシュランスを通じて主力販売している商品は貯蓄性保険だ。ベトナムの貯蓄率は高いが、まだ終身保険への需要は高くないという。人口の多くが土俗信仰を信じており、祖先崇拝文化が強く、終身保険が生保市場で占める割合が低いという解釈もある。
ある保険業界の関係者は「ベトナムは社会主義国家なので、国民感情から未だに保険に対する認識が高くない」としながら、「現在、保険浸透率が低い状態なので長期的に成長可能性が高い市場だ。特に生保商品はバンカシュランスを通じたチャネルが高速成長している」と説明した。
ユ・ジョンファ記者