韓国初「第2証券取引所」誕生へ
韓国で初めて、韓国取引所と競争する第2証券取引所の誕生がまもなく現実化する見通しだ。代替取引所の設立に拍車がかかり、1956年から67年間続いた韓国取引所の独占体制が幕を閉じると予告されたことを受け、新市場開拓に向けた業界の動きも慌ただしくなっている。
関連ガイドラインを近く発表
金融監督院は早ければ来月、「ATS認可審査ガイドライン」を発表する。策定のために構成されたタスクフォース(TF)には、金融委員会と資本市場研究院が参加している。
ガイドラインは、ATSの円滑な設立および効率的な運営に向け、△人的・物的要件△事業計画△利害衝突防止体系など金融投資業監督規定の一般的な要件の他にも、△電算システム構築△健全な金融秩序妨害防止などの追加要件が含まれるものとみられる。
ATS(Alternative Trading System、代替的取引システム)は正規証券取引所の株式売買締結機能に代わる多様な形態の取引所を意味する。ただし、正規取引所と異なり、上場審査や市場監視などの機能はない。国内では馴染みがない概念だが、アメリカには約50カ所、欧州連合(EU)には約200カ所のATSがある。
国内では2013年の資本市場法改正でATS設立の根拠ができたのに加え、最近の個人投資家の急激な増加傾向が重なり、設立推進に拍車がかかった。
金融当局のガイドライン発表が目前に迫っていることを受け、ATS設立を準備中のコンソーシアムも認可申請のための事前作業に拍車をかけている。
現在、ATS認可を準備しているのは、金融投資協会と証券会社7社(未来アセット証券、サムスン証券、新韓金融投資、NH投資証券、KB証券、キウム証券、韓国投資証券)で構成されている「ATS設立委員会」と、非上場株式仲介プラットフォーム「ソウル取引非上場」を運営するピーエスエックスの2団体だ。
予備認可申請
「ATS設立委員会」はガイドラインの発表に合わせて早期に予備認可を申請する計画である。発足の目標は2024年上半期としている。業界では最近、新韓金融投資が合流した状況で、多数の中小型証券会社も参加するものと予測されるだけに、設立過程に大きな無理はないと予測している。
見込んでいる。
今年2月、「釜山代替取引システムおよびフィンテックエクセレティングセンター準備法人」を設立し、コンソーシアム参加者を募集してきたピーエスエックスも認可推進計画を具体化している。最近は代替取引所の制度研究などを担当する金融戦略顧問として、キム・ビョンジェ前韓国取引所常務を迎え入れた。
キム・ビョンジェ顧問はコスダック(KOSDAQ)市場設立の企画段階から参加し、コスダックを韓国取引所に編入させ、中小ベンチャー企業の資金調達に革新的な役割を果たした人物と評価される。韓国取引所コスダック市場本部公示制度チーム長と韓国取引所コスダック市場本部常務などを歴任した。
それから、ボストンコンサルティンググループと釜山代替取引所の事業計画と運営モデルを具体化しており、KTがネットワークと情報技術(IT)インフラ事業運営を担当する株主として参加することを検討している。
ユ・スジョン記者