韓国カード業界、収益性悪化…リース業に集中
収益性の悪化に直面している韓国のカード会社が、打開策としてリース業に照準を合わせている。
金融監督院によると、昨年末、ウリィ・KB国民・ロッテ・サムスン・新韓のカード5社のリース資産は4兆8500億ウォンで、前年末(3兆7600億ウォン)比29.1%が増えた。
リース資産、前年比30%増
カード会社は従来、リース業を重視していなかった。一般的な融資商品とは違って、リース業は物品購買から貸し出し、事後管理などかなりの手間がかかったからだ。
しかし、業況不振で収益性の向上が切実に求められる中、決済金額の規模が大きく、個人に比べてリスクの少ない法人顧客を増やすため、リース業に改めて注目し始めた。
法人の場合、業務に必要な資産である施設、機械、自動車などを分割金融で直接購入するより、利用料を払って借りることを好む。必要に応じて売買しなければならない手間が少なく、取引による付加価値税も減らすことができるからだ。
金融当局が2020年、カード会社に消費者効用拡大のためレンタル仲介プラットフォーム業を認めたのに続き、昨年4月からレンタル市場への直接進出の道を開き、リース業の成長に拍車をかけた。
カード会社はレンタルプラットフォーム事業を営み、レンタル事業者と消費者を仲介する役割を担い、不足している営業力とノウハウを補完した。資本力と営業力を土台にレンタル市場で競争力も育てた。
ウリィカード、最大の成長率
昨年、リース業資産で最大の成長率(115%)を記録したウリィカードは、自動車金融基盤とするリース業に集中した。
節税効果を望む法人・個人事業者の顧客から、車の購入初期費用を節約しようとする個人顧客まで多様な需要層を対象にサービスを提供している。取り扱う車種も国内外問わず、乗用車から25人以下のワゴン車、7t以下のトラックまで多様な商品群を誇る。
KB国民カードは個人客に特化した「KB国民オーリス引き受け型」サービスを運営している。同サービスは、KB国民カードと提携を結んだ多くの企業商品のうち、顧客が選択した商品を代わりに購入し、貸し出しする。約定期間後に返却したり購入したりできる選択権も与えられる。
その結果、KB国民カードの昨年のリース業資産は4400億ウォンを記録、前年比71%上昇した。
あるカード業界の関係者は、「カード業界内のリース業が急成長できたのは、事業多角化努力によるリース商品の拡大で、取扱高が増えたのが最も大きい」としながら「オートリース商品のほかにも、さまざまな生活密着商品を提供するなど、引き続き商品拡大に集中している」と話した。
チョン・テヒョン記者