韓国の株式貸借取引残高、過去最高

韓国の株式市場で借株による貸借取引残高が過去最高を記録した。年初から始まった指数反騰に対する反発心理で、株価下落を見込む投資家も増加していると解釈される。

年初から30兆ウォン増、サムスン最大

金融投資協会によると、今月25日基準の貸借取引残高の規模は82兆2242億ウォンと集計された。今月23日に過去最大値(82兆5889億ウォン)を記録して以来、高い水準を維持している。年初(1月2日)と比べると29兆9230億ウォン(34.1%)ほど増えた。

昨年末までは60兆ウォン台前半にとどまっていた株式貸借取引の残高は、3月初めに70兆ウォンを超え、4月には80兆ウォンを超えて急激に増えている。

株式貸借取引の残高が増えると、市場は株価の下落可能性が大きいと見る投資家が増えていると受け止める。逆に市場では貸借取引の残高が減れば、株価上昇の信号と解釈する。

金融投資業界のある関係者は「金利引き下げの見通しが出るなど、市場には肯定的なニュースがあるが、景気後退に対する懸念も共存している」とし、「今年、株式相場は反騰したが、これによる反発心理も大きいので、貸借残高の規模がさらに増加する可能性がある」と説明した。

株式の貸借取引が増えて、空売りも大きく増える可能性があるという点で、投資家は留意が必要になっている。韓国では借株なしに空売りはできないため、貸借取引の残高規模を通じて空売りの需要規模を計ることができるからだ。

実際、貸借取引残高の増大につれて、空売り残高も大幅に増加した。KOSPIの空売り残高は23日基準で10兆7558億ウォン。年明け(9兆3607億ウォン)と比べ1兆3951億ウォン(14.9%)増えた。同期間、コスダックは2兆4184億ウォン(85.6%)増えた5兆2423億ウォンを記録した。

一方、市場別の貸借取引残高はKOSPIが62兆3451億ウォン、コスダックが19兆8791億ウォンとなっている。KOSPIの種目別貸借残高はサムスン電子が10兆9549億ウォンと最も多く、SKハイニックス2兆6702億ウォン、ポスコケミカル1兆9105億ウォン、LGエネルギーソリューション1兆8931億ウォンなどが続いた。

コスダック市場では、エコプロBMが3兆5403億ウォンで最高値を記録し、セルトリオン6848億ウォン、パラダイス26990億ウォン、コムトゥス2362億ウォン、ソウル半導体2351億ウォンなどの順に多かった。

ユ・ジョンファ記者