韓国のNH投資証券に業務停止および過料処分…私募ファンドの償還停止で

2022年3月3日

韓国政府の金融委員会は2日の定例会議で、2019年に起きたオプティマス資産運用の大規模なファンドの償還停止問題を巡り、NH投資証券に対し一部業務停止と過料約52億ウォンの制裁措置を議決した。

オプティマスは民間企業の公共機関に対する売掛債権に投資するとして集めた資金で、ジャンク級の私募債を購入し、多額の損失を出した。この過程で、預託決済院はオプティマス側からの報告を無検証で受け入れてファンドの明細を作成。NH投資証券は償還停止に陥ったファンドの84%に当たる4,327億ウォンを個人投資家などに販売していた。

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金融委はこれを受け、NH投資証券の△オプティマス・ファンド関連の不当勧誘禁止違反△説明内容の確認義務違反△投資広告手続き違反行為について、私募集合投資証券の投資仲介業新規業務(私募ファンドの新規販売)の停止3カ月と、過料51億7280万ウォンの制裁措置を議決した。

今回、議決された措置は資本市場法違反事項に対するもので、金融監督院長に委任された役職員への制裁は同院が措置を取る予定だ。同院は昨年3月、NH投資証券のチョン・ヨンチェ代表に対しては問責警告の重懲戒処分を決定している。

また、金融会社支配構造法上の内部統制基準作成義務違反事項は、法理検討などを経て、今後審議される方針だ。

一方、これに先立ち、オプティマス・ファンドの受託業務処理過程で保管・管理する集合投資財産間の取引禁止義務に違反したハナ銀行もまた、一般私募集合投資機構の財産の新規受託業務3カ月の制裁措置を受けている。

ユ・スジョン記者