韓国の銀行、不良債権比率が過去最低を記録
3カ月以上にわたり利払いが滞った融資など、韓国の銀行の不良債権比率が2020年第3四半期以来、6四半期連続で史上最低を記録した。
韓国政府の金融監督院によると、昨年末、国内銀行の不良債権(固定以下与信=要管理債権)比率は昨年第3四半期末より0.01%下落した0.50%と把握された。2020年末に比べると0.14%下落した数値だ。
1年間で12兆ウォン減少
1年間の総与信は2171兆7000億ウォンから2371兆9000億ウォンに増えたが、不良債権は13兆9000億ウォンから11兆9000億ウォンに減少した。
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企業与信は前年末より0.21%下がった0.71%を記録した。大企業と中小企業与信の不良債権の割合はそれぞれ0.99%と0.57%で、前年比0.25%、0.19%低くなった。中小企業与信のうち、個人事業者与信の不良債権の割合は0.20%で、1年前より0.07%減少した。
家計与信の不良債権の割合は2020年末より0.05%下落した0.16%となった。住宅担保ローンとその他の信用融資では、それぞれ0.11%と0.26%が不良債権に分類された。
クレジットカード債権の不良債権の割合は、2020年末の0.98%から昨年末は0.77%へと下がった。
昨年末、都市銀行の不良債権比率はシティ銀行(0.47%)が最も高く、SC第一(チェイル)銀行(0.19%)が最も低かった。インターネット銀行を含む15社の一般銀行の中では、慶南銀行の不良債権の割合が0.61%で最も高かった。
昨年、新規に発生した不良債権は2020年より1兆7000億ウォン減少した10兆8000億ウォンだ。不良債権の整理規模は12兆9000億ウォンで、前年より1兆1000億ウォン減った。貸倒引当金積立率(総貸倒引当金残高/不良債権)は165.9%と、2020年末より27.6%上昇した。
不良債権に対する貸倒引当金と貸倒準備金の合算額の積立率は、2020年末の257.9%から昨年末には319.7%に跳ね上がった。
金融監督院は、貸倒引当金積立率など資産健全性の関連指標が2020年より改善され、良好な水準を維持したと評価した。
金融当局「金融支援のせい」
ただ、不良債権比率が6四半期連続で史上最低値を記録した背景には、小規模事業者融資の満期延長や返済猶予措置など、新型コロナウイルス対策の金融支援が続き、不良債権が隠れた効果もあると、金融監督院は説明している。
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金融監督院は報道向け資料で、「最近、国内外経済の不確実性がさらに高まり、現在は銀行の損失吸収能力が十分だと安心できない状況」としながら、「各種金融支援措置が正常化する過程で不良債権が拡大する可能性にも先制的に備える必要がある」と述べた。
それから、金融監督院、銀行がパンデミック状況に潜在されている信用リスクを充実に評価し、これを基に十分な貸倒引当金を積み立てるよう指導する方針だという。
アン・ソユン記者