「金融産業、10年後の姿は変わる」韓国金融委員長
この2年間、経済へのかつてないショックにもかかわらず、金融システムが急速に回復し、自営業者・中小企業の流動性の問題も緩和し、企業の連鎖倒産や雇用不安なしに逆成長幅を最小限に抑えた――。
韓国の高承範(コ・スンボム)金融委員長は11月30日、2022年度の金融市場環境および課題を点検するために集まった経済・金融研究機関長らとの懇談会で、「国民の自発的防疫とワクチン接種への参加、果敢な財政・金融政策推進などの結果だ」として、上記のように述べた。
同日の懇談会には、パク・ジョンギュ金融研究院長、シン・ジンヨン資本市場研究院長、アン・チョルギョン保険研究院長、チョ・ボンヒョンIBK経済研究所長、チョ・ヨンソKB経営研究所長、チョン・ジュンホハナ金融経営研究所長、キム・ヨンド金融研究院先任研究委員らが出席した。
高委員長は「ただし、こうした経済回復過程が、新型コロナウイルス発生以前に単純回帰するということを意味するのではない」としながら、「今後の対処方式と準備状況によって金融産業の10年後の在り方は完全に変わる」と述べた。
さらに、高委員長は研究院長たちの提言をまとめて大きく4つに要約した。
◇新型コロナウイルス問題を受け堆積した金融リスクの緩和と金融安定の維持◇非対面金融の拡散、ビッグブラー(Big Blur)などの流れの中での生産的革新と競争の誘導◇既存産業の再編とデジタル・グリーンなど新産業分野への成長支援◇脆弱階層および小規模事業者への支援など包容金融強化と金融消費者保護の充実などだ。
ビックブラーとは、変化のスピードが速まり、従来から存在していたものが入り混じって境界が曖昧になる現象を指す。金融と技術を融合させて積極的に活用するフィンテック(Fin-Tech)のように、産業間の境界を越える革新サービスがこれに該当する。
高金融委員長は出席者に「今後も金融委が現実を正確に認識して、正しい政策方向を樹立しながら政策を具体化できるよう多くの関心と助言をお願いしたい」と話した。
チョン・テヒョン記者