韓国銀行圏、オートローンの実績不振…昨年3月から半減
韓国で銀行のオートローン(自動車購入資金融資)が今年に入り、自動車金融市場でシェアを失っている。半導体不足の問題で自動車販売が減ったうえ、融資規制の寒波まで重なり、需要が大幅に減ったためだ。
半導体不足から融資規制の悪材料まで
KB国民・新韓・ウリィ・ハナ銀行など4大都市銀行の先月の新車購入対象とするオートローン取扱額は595億ウォンと集計された。
通常、3月は自動車販売のピーク期であるにもかかわらず、1月(666億ウォン)、2月(954億ウォン)を超えることが出来なかった。前年3月(1157億ウォン)と比べると半分の水準だ。
今年のオートローンの取扱実績の不振は、昨年の好業績の反動が大きかった。
昨年までは、新型コロナウイルス事態で押さえつけられていた消費心理が、高価な自動車購入につながり、関連融資の需要が増加していた。しかし、今年は半導体不足の問題で新車出荷が遅れた影響で販売量が減少した。
韓国自動車産業協会の「2021年自動車新規登録現況分析」報告書によると、昨年の自動車販売台数は1年前より9.0%減少した173万4581台だった。これは最近5年間の平均販売量である182万2000台の約90%の水準だ。
昨年7月から総負債原理金返済比率(DSR)の40%規制対象が拡大されたことも、銀行のオートローンの成長に歯止めをかけた。
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銀行は金融委員会のオンブズマン(金融規制整備の諮問機構)に対し、オートローンの場合は自動車購入目的以外の目的で使用できないとして、DSR算出対象から外すことを要求した。だが、受け入れられなかった。
一方、銀行のオートローンと同じ用途であるカード会社の割賦金融商品はDSR規制対象に含まれておらず、銀行はカード会社との不利な競争を続けた。
銀行のオートローンは「SGIソウル保証保険」の保証として扱われ、大半が2%序盤で運用される。3~6%台のカード会社、キャピタル社(ノンバンク)の自動車金融商品より低い金利を武器としたが、限度が十分ではないことが営業上の限界として作用した。
ある銀行界の関係者は、「低金利の長期化、住宅担保ローン規制の強化など対応するための事業多角化が切実な状況で、不良債権の少ないSGI保証担保オートローンまで取扱拡大に歯止めがかかった」と述べた。
続けて、「半導体不足の問題で市場自体が萎縮したりもしたが、規制の影響も大きく作用した。ESG経営とあいまって、環境にやさしい自動車と連携したオートローンの販売増大に力を注いでいるが、オートローンが家計向け融資に含まれるのが足かせとなっている」としながら、「今年下半期、DSR規制が2段階へとさらに強化されれば、顧客らは低利のオートローンを受けることができず、ノンバンクへと押し出される風船効果がさらに増大するものと懸念される」と付け加えた。
アン・ソユン記者